2015年6月11日木曜日

宮古projet 幼稚園と保育所の巡回相談

宮古島の海
沖縄に住んでいる自分でも格別宮古は綺麗だと思う。

新しくできた伊良部大橋より


友利さんと宮古島に来ています。
宮古島に「届けたい教育」に焦点を当てた支援を届けるために。

1日目は幼稚園、2日目は保育所



2日目:保育所の巡回相談

来年度小学校を予定している5歳の男の子の相談でした。

先生は「以前は一人遊びばかりで友達と興味を持つこともなかったので、友達との関わりは成長したんですよ」と男の子の成長を感じている反面 「でも…小学校に向けて本当にこれでいいのか心配です」と今取り組んでいることに不安を感じていました。

その男の子は遊びでも、整列や片付けなど集団行動でも、やり始めることに時間がかかり、声かけが必要とのことでした 。

早速、巡回相談の目的を伝え、ADOC-Sを使い目標を設定することとなりました。
取り組みに協力的な所長さんの計らいで、保育所のすべての先生が参加しての面談となりました。
担任の先生、去年度まで関わっていた先生、別のクラスから成長を見守ってきた先生、保護者の声を受け取ってきた所長さん、
みんなが意見を出し合い、小学校に向けて男の子に今届けたい保育が話し合われました。

「年長さんとして率先して行動できてほしい。」
「友達と一緒に遊んでほしい!その中でいろんなことへの興味関心を育てたい。」

男の子に期待したいこと、可能性を感じること、みんなの想いを互いに出し合い
目標が決まりました。そして、その午前中観察させてもらったことから 目標を実現するための情報を提供しました。



 担任の先生は、これでいいのかと毎日悩みながらも、様々な取り組みをしてきていました。
具体的な目標を立案し、どうしてできないのかどうしたらできるのかみんなで考えたことで、
はじめて、先生の今までしてきた取り組みは、すべて目標につながるものであったとわかりました。

そのことを知り、涙目で「よかった…」と語る先生達。
この保育所の環境の中で、きっと男の子は成長していけるだろうと思います。



帰りに保育士の先生が言っていました。
「 これまでにも巡回相談は何度かありました。今度もまた何を言われるだろうかと不安でした。自分のやりたい保育に直結したアドバイスをもらったのは初めてです。嬉しかった。」

✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎

 先日も巡回先の保育園で園長先生が言っていました。 
「専門家が来てアドバイスしてくれるのはいいけれど、診断して障害に応じた対応方法を指導する。でも、それでは子供は育たないんだよ」

昨日ヒヤリングした校長先生も言っていました。 
「どんな障害があるという情報提供はもういらないんだよ」


私たち専門家の役割はなんでしょうか。
私は、子供たちの社会参加を現場の先生たちが、実現していけるよう支えることがだと思っています。

そのことを前提に言わせてもらえるのであれば、障害という言葉で不安にさせるアドバイスではなく、届けたい教育や保育の実現に向けた目標設定と情報提供が重要だと思います。


先生の届けたい保育や教育は、クラス全体を考えてのものでもあり、クラスづくりを通してその子に届くことが、インクルーシブ教育の視点として重要だと思っています。

8月にそんな話を深めていきたいと思っています。


また来ます!宮古島
ここから私達は 日本の教育に発信していける 教育と保育の環境をつくっていこうと思っています。



ありがとうございました※*

  







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