2012年11月26日月曜日

言葉の遅れについて


言葉は
人と関係を築くため
集団活動に参加するため
自分の思いを伝えるため…
社会参加に重要なことです。
だから言葉に遅れがあると心配されることが多いのでしょう。

私の相談で一番多いのもやはり”言葉”についてです。
私は言葉の遅れの相談があった時に必ず聞くことがあります。
「言葉がうまく話せないことで、できずに困っていること、心配していることはどんなことですか?」
「言葉がうまく話せるとしたら、どんなことをお子さんにして欲しいと期待していますか?」

なぜなら言葉の遅れは心配だと思いますが、
  本当の問題は言葉が上手く話せないことで、その子が今したいこと、するべきことがうまくできないことだからです。 

もちろん言葉が上手に話せるように願いますが、言葉の遅れだけに目を向けていたら、5年も10年も言葉の問題とにらめっこしなくてはいけません。その間に、友達と遊ぶこと、クラスメイトと勉強すること、運動会で協力して参加すること…あなたと、あなたのお子さんが今経験していくべき大切なことは、どんどんすぎてしまいます。そこに参加することで沢山の思い出や、学び、これからの自分の可能性、いろいろなことを手にできるかも知れません。
 
だからこそ、お子さんに今経験させたいこと、その子自身がしたいと願うことに目を向け、言葉の壁など、その子の力だけでうまくいかないことは、周りの力や環境の力を借りて、それができることに目を向けることがお子さんの成長と幸せのためには重要なのです。  
人は自分のやりたいことや、するべきことができるとき、もっとやりたいとどんどん成長していくことができます。その中でおそらく言葉の壁を感じるでしょう。でも人は自分がしたいことであれば、苦手な言葉にも自分で成長して行くことができます。そのことを関わったお子さん達から、私自身が学びました。ですから、今どんなことができることが大切なのかに目を向けてほしいと願っています。





2012年11月15日木曜日

地域で取り組む目的


友達と遊ぶこと
学校の友達と勉強に励むこと
資格を取るために学校に通うこと
クラブ活動のサッカーを頑張ること
家族のために仕事をすること
家族の健康を考えておいしい料理を作ること
休日にサーフィンをすること
大好きな花を育てること
孫と一緒に散歩をすること
地域の仲間とグランドゴルフをすること
軒先でユンタクすること…



「やりたい、する必要があると思う、してもいい」とあなたが感じることは
すべてあなたにとって「意味のある作業」です


その人にとって意味のある作業ができることによって、私達はやりがいのある日々を過ごし、楽しくいられたり、ワクワクしたり、元気でいられたり、足腰を丈夫に保ったり、家庭や社会の中で役割を担うことができたりしています。
「人は意味のある作業ができることによって、健康になることができます」



意味のある作業ができることで、私達は生きがいを見つけ、自分の将来を創造し、やりたいことやすべきことを自ら選び実現していく力を持つことができます。
「人は意味のある作業ができることで、自分の人生をつくることができます」



私は”すべての人が、自分にとって意味のある作業ができることで、健康をコントロールし、人生を築いていける社会”をつくることを目的に地域での取り組みを行っています。




2012年11月11日日曜日

自分で選択したお風呂だから




「お風呂だよー。お片づけしようね」

「やだー!だめー!ブっぶ~」



家族のお風呂の時間になっても

もっと遊んでいたいという次男。
「今入らないとみんな終わっちゃうよ。そうしたら1人で入らないといけないけど、どうする?」と聞くと、

しばらくどっちもヤダ…と悩んでいましたが、
「いいー!行かない」
と遊ぶことを選びました。


さて、遊びにも飽きた次男。
みんなお風呂を終わっていることを知り号泣。
でも次男が選んだことを信じて
家族みんなで「1人で入ってごらん」と応援。

はじめはドキドキして
「やって~え」と言っていましたが
シャワーの使い方など教わりながら
2歳の次男は、1人でお風呂にはいることができました。





親の価値観からいえば
お風呂の時間にお風呂にはいるべき
だったかしれませんが

今遊び続けたらどうなるのか

どうして「今入ろう」と声をかけているのか
ちゃんと伝えた上で
選んだ子どもの選択であれば
その先に必ず素敵な成長がまっていると思います。

1人で入るなんて、普段なら絶対嫌がることも
自分で選んだことの結果だから
最後まで頑張れました。






もしかしたら、あのまま号泣して
入らぬまま一日を終えていたかもしれません。
そうだったとしても

その中から彼は、沢山のことを学んだことでしょう。







「お風呂入ったよ。1人で!!」

2012年11月1日木曜日

どうしたら子どもが勉強しますか?

子どもが勉強しないんです
どうしたら勉強しますか?
ドリルをやったらおこずかいあげていますがいいのでしょうか。


などなど
講習会や巡回相談でよく聞かれる勉強の相談。



以前テレビで子どもがテストを持ち帰った時に
テストの点数を褒めるのと
テストのために勉強したことを褒めるのとでは
その後の勉強に向かう子どもの意欲に差があるという研究結果を聞いたことがあります。

テストの点数(結果)を褒めるケースでは
いい点数が取れなくなると勉強をやめてしまったり、
結果が出ないことや、はじめからいい点取れそうもないことには勉強しなくなる子が多かったそうです。

一方、勉強したこと(頑張ったこと)を褒められた子どもは
自分で勉強することを選び、たとえ結果が悪くても試行錯誤しながら勉強と向き合い続けられる子が多かったそうです。


前者と後者の違いについて
勉強することの目的の違いだと話していました。



テストや成績などは他者の評価にすぎません。
その評価は子どもが頑張った評価ではない。
他者の評価よりも、
その子自身が頑張ったということに
親が目を向けることが大切だということです。


そして後者の頑張ったことを褒めることは
子どもの選択の尊重があるんだと思います。

テストがある、もっと遊びたい、テレビを見たい、勉強は難しい、お母さんが喜ぶ…
色々な環境の中から、その子自身が選択したこと(勉強をがんばったったこと)を一緒に喜ぶことで、子どもは自分の選択を大切にしてもらえていると感じることができるのだと思います。



はじめの問いにあった
「どうしたら勉強しますか?」

色々な方法があると思いますが
「どうしたら子どもが勉強することを選べるのか」
についてであれば
どうして勉強が大切なのかなど勉強することを選べるための情報を伝え、
子どもの選択する力を信じ、尊重することだと思います。


ちなみに、勉強したことに対しお金など報酬をあげることについてですが
勉強することと出会うきっかけとしては一つの手段ですが
勉強するならお金をあげる
お金をくれるから勉強する
「勉強すること」の選択は親がしていることになるので
子どもが選択できることを私はおすすめしたいです。